「偽基地局詐欺」が急増!“スマホが突然圏外”で注意したい4つのポイント、「日本人がターゲット」となる新たな攻撃の可能性も

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この攻撃には、「IMSIキャッチャー」と呼ばれる通信装置が悪用されていると考えられている。これは、1990年代に携帯電話で主流だった2G(GSM)などの脆弱な認証方式の基地局と同じ電波を送信するものだ。

スマホは設計上、最も通信しやすい電波に接続する。そのため、偽基地局を装ったIMSIキャッチャーの電波送信と4G/5Gの電波妨害が一緒に行われると、偽基地局の送信する2Gの電波に誘導されてしまう。

そんなスマホのフォールバック機能と2Gの脆弱性を利用して、周辺のスマホや携帯電話に埋め込まれたIMSI(個人識別番号)を収集するのがIMSIキャッチャーだ。本来は法執行機関が特定個人の行動監視や居場所調査に使用してきたとされる。

ちなみに電波を妨害する機器としては、日本でも劇場などで携帯電話の使用を抑制する目的で利用されている製品があるが、IMSIキャッチャーの中にも妨害電波を発生する機能を合わせ持つものがあるようだ。

中国では2010年ごろから、IMSIキャッチャーによる“詐欺SMSのばら撒き”での悪用が確認されており、対策機器が発売されるなど社会問題化していた。

それが現在、これらの装置を攻撃者が日本に持ち込み、人が集まる都市部で詐欺行為を働いているというわけだ。

偽基地局に接続されたら…4つの問題に注意!

日本でも都市部を中心に遭遇する可能性が高まった偽基地局による詐欺。現在のところ、スパムSMSの被害が中心だが、攻撃の有効性が確認された今、新たな攻撃に発展する可能性には警戒する必要がある。

突然スマホの通信が不調になり、電波表示が「圏外」となったら要警戒だ。さらに電波表示が「2G」や「GSM」などに変わっている場合は、偽基地局に接続され、とくに注意が必要な状態になっていると考えてほしい。

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