何をすればいいのか…絶望の中で見える「サイバー保険」の意外な価値、いつ事業が復旧できる?被害に遭って初めてわかること

実際インシデントに直面すると、いつ事業が復旧できるかわからないという絶望感に苛まれることも(写真:Ushico / PIXTA)
海外においてサイバー保険は、2000年当初より広く社会に普及しています。日本で国内大手損害保険会社がサイバー保険を初めて開発したのは2015年、筆者は立ち上げから開発に携わってきました。

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当初は、この保険が日本企業に本当に必要なのだろうかと正直疑問を抱くほど、サイバーインシデントは顕在化していなかった印象ですが、この10年間でその認識は大きく変わりました。
サイバーインシデントは「もし起これば」ではなく、「いつ起こるか」、つまりもはや「時間の問題」になっています。
サイバー保険では何を補償してくれるの?
サイバー保険は、企業がサイバー攻撃により被る損害を包括的に補償する企業向けの損害保険です。主な補償内容は次の3つで、簡単にそれぞれの補償の特徴に触れたいと思います。
最初に損害賠償責任に関する補償ですが、皆さんがまずイメージするのは個人情報の漏洩事故ではないでしょうか。
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