鈴木敏文の実践! 行動経済学 鈴木敏文著/勝見明構成
市場飽和の悪環境をはねのけ、コンビニビジネスの快進撃が続く。中でもセブン−イレブン総帥の着眼力と実行力は注目の的だ。本書にまとめられたその最新エッセンスには、お客の心理や感情を重視する姿勢が貫かれている。
語録は、小売業界のビジネスパーソンにとって仕事に役立ちそうな言葉にあふれる。たとえば「新たな需要は店の中でなく常に外にある」「見える売れ残り(廃棄ロス)に目を奪われると縮小均衡の悪循環に陥る」「営業の最大目標は機会ロス(商品があれば売れたはずの売り損じ)の最小化にある」「仮説も立てず売れた分だけを補充する発注を続けている限り、売り場はマンネリ化する」「売り手側から買い手側へ視点を変えてデータを読む」「種類を絞り込むほど顧客は選択に迷わないが、価格も経済学だけではなく、心理学で考えないといけない」……。
多くが今流行の行動経済学の原理・原則にのっとっていることに驚かされる。
朝日新聞出版 1365円
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