日焼け止め「塗り直し」で効果アップ、持ち運びしやすい小型や手を汚さぬミスト型など市場も拡大

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夏場には欠かせない「日焼け止め」。一昔前は海水浴など夏場のレジャーで使われるのが主だったが、紫外線対策のために普段の生活で塗るのが当たり前の時代を迎えた。ニーズに応える形で商品も多様化している。

色の白いは七難隠す――。ことわざにもあるように、日本人は昔から「白い肌」への意識が強いようだ。

ポーラ文化研究所によると、白い肌を目指すノウハウは平安時代の記録に残り、江戸時代後期の書物「都風俗化粧伝」には、肌を白くするベースメイクなどの記載があるという。

「日焼け」という言葉が一般に浸透し始めるのは、明治時代末から。化粧品の業界紙に、日焼けは「紫外光線」が原因とする記述があったという。同研究所学芸員の富沢洋子さんは「この時期に女性雑誌が創刊されたことなども影響し、日焼けへの認識が広がった」と説明する。

国内で日焼け止めが発売されたのは大正時代。化粧品大手「資生堂」は1923年(大正12年)に化粧下地と兼用の「ウビオリン」を発売した。

第2次世界大戦中、「ウビオリン」の製造は中止されたが、戦後に「資生堂サンスクリーン」と名前を変えて復活。同社研究員の原田太一さんは「紫外線の悪影響が明らかになっていない頃から、健康で美しい肌を守りたいという思いが会社に根付いていたとは驚きです」と話す。

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