「窓から美しい風景が見えると、気持ちがリラックスできたり、気持ちが高ぶったりする。ただ家やオフィスの窓から見える景色がすべてすばらしいとは限りません」と代表の姜京日氏は言う。
「しかしAtmoph Windowがあれば、窓の景色がたとえよくなくても、あるいは窓がない部屋でも開放感やリラクゼーションが味わえます」

起業のきっかけは20年ほど前、ロサンゼルス(LA)で姜氏が味わった実体験だ。子どもの頃からドラえもんやガンダムが好きで、ロボット工学者になろうと、青山学院大学卒業後は南カリフォルニア大学に留学した。しかし、慣れない英語や研究のストレスで心を塞ぐ日々が続く。しかも籠もって勉強しているアパートの自室の窓から見える景色が絶望的に悪く「さらに気が滅入った」という。
「LAはそこかしこに青空とヤシの木が当たり前のように広がっているのに、僕の部屋からは隣のアパートの壁しか見えなかった。いつしか『窓の風景が自由に変えられたらいいのに……』と思いはじめ、ディスプレーに風景を映すAtmoph Windowのアイデアにつながった」
「窓からの風景動画」のためのこだわり
とはいえ、単にタテ型ディスプレーに、風光明媚な映像を流しても“窓”には見えない。「アトモフ」の強みは、見た人が自然に窓と感じる、巧みなテクノロジーと仕組みを実装させたことだ。
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