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女性翻訳家たちの言葉、語り直される出版翻訳史 『翻訳する女たち』書評

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『翻訳する女たち 中村妙子・深町眞理子・小尾芙佐・松岡享子』大橋由香子 著
翻訳する女たち 中村妙子・深町眞理子・小尾芙佐・松岡享子(大橋由香子 著/エトセトラブックス/2640円/288ページ)
[著者プロフィル]大橋由香子(おおはし・ゆかこ)/フリーライター・編集者。1959年生まれ。著書に『満心愛の人 益富鶯子と古謝トヨ子』『ニンプ→サンプ→ハハハの日々』『生命科学者 中村桂子』など。光文社古典新訳文庫のウェブサイトで「字幕マジックの女たち 映像×多言語×翻訳」連載中。

2024年のノーベル文学賞は韓国のハン・ガンに贈られた。120年の歴史で、アジアの女性作家の受賞は初だという。書店には彼女の作品を集めたコーナーが作られている。しかし、これは当たり前の景色ではない。

前年のノルウェーの劇作家ヨン・フォッセの場合、授賞の発表時点で単著の邦訳は未刊だった。志ある出版社と翻訳家のおかげで、私たちは世界の文学に触れられる。

翻訳家4人にインタビュー、日本出版翻訳史の語り直し

本書は4人の翻訳家へのインタビューを柱に、日本の出版翻訳史を語り直す試みだ。著者はライター・編集者として翻訳の専門誌に携わり、翻訳作品専門の叢書(そうしょ)の立ち上げに参画した経験も持つ。

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