学校の課題を解決するヒントに!年末年始に読みたい「教育書」厳選10冊 日常とは違った視点で課題を読み解く読書の力

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中学受験 親子で勝ちとる最高の合格(著:中曽根陽子)

中学受験が過熱している。首都圏では約5人に1人が中学受験を目指す状況になっているだけに、つらく苦しい“受験沼”に落ち込んでいる受験生と親も少なくないのではないだろうか。

<中学受験>親子で勝ちとる最高の合格
『<中学受験>親子で勝ちとる最高の合格』(青春出版社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

これまで20年間にわたって200校以上の学校を取材し、2万人以上の受験生と親に接してきた教育ジャーナリストの中曽根陽子氏によると、中学受験が「子どもにとって大事なステップ=最高の経験」となるためには、親と子どもが共通で、受験に「軸」を持つことが大事だという。

明確な受験軸さえあれば、どんな結果でも受験は最高の経験になると。

『中学受験 親子で勝ちとる最高の合格』(青春出版社)では、中学受験を最高の経験にし、合格も勝ちとる「受験軸必勝法」をまとめている。

受験軸のつくり方をはじめ、最新の塾選び・学校選び情報に加え、塾や学校を分析したマトリクスなども掲載されている。

スマホはどこまで脳を壊すか(著:榊 浩平)

とくに目的もないのに、ついだらだらとスマホを見てしまう人は多いに違いない。こうしたスマホ依存は、今や子どもたちの間にも広がっている。

スマホはどこまで脳を壊すか (朝日新書)
『スマホはどこまで脳を壊すか 』(朝日新書)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

親の立場からすると、「スマホを触ってばかりいると、勉強や睡眠にあてる時間が短くなって成績が下がる」と考える人は多いかもしれないが、脳に対する影響が懸念されているのはご存じだろうか。

実際、東北大学加齢医学研究所が、宮城県仙台市教育委員会と共同で行っている調査から、ある驚くべき結果が得られた。その結果について、東北大学の助教である榊浩平氏に取材をした「スマホが学力を『破壊』する、成績不振は勉強不足や寝不足ではなかった新事実」は、大きな反響があった。

『スマホはどこまで脳を壊すか』(朝日新書)では、スマホと学力の関係についてより詳しくまとめられているが、スマホを常用して脳に“ラク”をさせていると、成長期の子どもなら脳発達が大きく損なわれ、成人なら不安・抑うつ傾向が高くなるという。私たちは、スマホとどうつきあっていくべきなのか……最新の研究を通した解決策も提示されている。

子どもの“からだと心”クライシス(著:野井真吾)

前頭葉、自律神経、体温調節、睡眠、覚醒など種々の身体機能の「おかしさ」に加えてスクリーン漬けの生活……こうした現代人の悩みを克服するためのキーワードは、「光・暗やみ・外遊び」「ワクワク・ドキドキ」「よい加減」にあるという。

子どもの“からだと心"クライシス
『子どもの“からだと心”クライシス』(かもがわ出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

『子どもの“からだと心”クライシス』(かもがわ出版)の著者である野井真吾氏は、教育生理学、学校保健学、発育発達学、体育学を専門として、子どもの“からだ”にこだわった研究活動を行ってきた。子どものからだと心の発達を、全国の子どもを取り巻く専門家の協力を得て40年以上研究しているNGO団体「子どものからだと心・連絡会議」の議長も務める。

当団体によると、近年の日本の多くの子どもたちは、「自律神経が過剰に反応し、睡眠と覚醒、食事、排せつ等の周期の乱れを示し、落ち着いていられず、いわゆる『よい子』であろうと執拗に努力し続けている」状態。アメリカの精神科医ジュディス・ハーマン氏が著書『心的外傷と回復』で述べている「『虐待を受けている子どもたち』と同じ身体症状を呈していると解釈できる」という。

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