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スタッフとの間に隙間風? 「学者総裁」の苦悩 異次元緩和「解体」への道④

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口元に手を当て考える仕草の植田総裁
トップとしてどう振る舞うべきか悩んだ植田総裁(撮影:今井康一)

2023年7月。日本銀行副総裁の内田眞一が日本経済新聞のインタビューで、イールドカーブ・コントロール(YCC)の修正をほのめかし、政策変更の観測はいやが上にも高まった。

内田は「金融仲介や市場機能に配慮しつつ、いかにうまく金融緩和を継続するかという観点からバランスをとって判断していきたい」と述べた。バランスをとった判断とは、YCCの“副作用”に配慮するという意味であり、YCCの早期修正をにおわせる発言だ。

ただ内田の発言は、総裁の植田和男とは十分な事前のすり合わせが行われなかった可能性が強い。

インタビューが掲載された後、植田はインドでの20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)に出席したが、現地の記者会見ではYCC修正の可能性について、否定的なニュアンスで答えている。

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