東京ガスの笹山普一社長は28日、累進配当を明示し、自己株取得も行いながら増配を実現することを検討していくとの考えを示した。
笹山氏は都内で開いた会見で、自己資本利益率(ROE)について中期経営計画で掲げる目標の8%では十分ではないとの問題意識があり、同水準を達成後にさらに上を目指していきたいと語った。不動産に限らず資産効率が高くない資産も抱えており、しっかり見直すと述べた。
同日の東ガスの株価は反発し、午前中に一時前日比3.5%高の4526円を付けた。午後はやや値を下げていたが笹山氏のコメントが伝わると再び上げ幅を拡大する場面もあった。
東ガスに関しては今月、アクティビスト(物言う投資家)の米ヘッジファンド運営会社エリオット・インベストメント・マネージメントが株式を5.03%保有していることが明らかになっている。笹山氏は新しい還元方針について、幅広い株主の意見を踏まえて資産効率向上を目指したもので特定の株主の意見がどうこうということではないと話した。
著者:稲島剛史
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