本庄早稲田「新幹線だけの駅」知らない間に大発展 駅名ばかりで判断すると「真の姿」を見誤る

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続いて2017年には駅の東側、線路とベイシアの間に、マリーゴールドの丘公園が整備された。早稲田リサーチパークのある大久保山が北東側にせり出した部分に築かれたもので、新幹線の線路はこの周辺だけ堀割の中を通る。

マリーゴールドの丘公園
マリーゴールドの丘公園(筆者撮影)

その名のとおり、秋は丘一面をオレンジのマリーゴールドの花が彩る。この原稿を書いた10月末も、満開に近い写真がSNSにアップされていた。

ベイシアと公園ができたことで、駅北側の整備は加速した。早稲田の杜1〜5丁目の人口は、10年前の10月1日の921人から、今年10月1日は1241人と、1.3倍以上に増えている。

本庄市広報課によれば「移住支援を用意していることもあり、市全体でも社会人口は増えています」とのことで、市街地整備室では「現在はマリーゴールドの丘公園の東側などで宅地分譲が行われています」という情報を教えてくれた。


本庄早稲田は新局面へ

現在、本庄早稲田駅に停車する新幹線は、上越新幹線「とき」「たにがわ」と、北陸新幹線「あさま」のいずれも一部で、日中はおおよそ1時間に1本というダイヤになっている。

本庄早稲田 宅地
本庄早稲田駅周辺では宅地分譲が進む(筆者撮影)

しかし新幹線通勤が可能なら、東京駅まで約50分なので通勤圏内だし、買い物はベイシアで事足り、遊び場としてはマリーゴールドの丘公園がある。新幹線を使えば、避暑地の代表格である軽井沢や多くのスキー場がある越後湯沢も一本だ。

60年以上前の早稲田大学の進出をルーツとする本庄早稲田駅の歩みは、カインズの本社移転、ベイシアの開店、公園の整備で新たなフェーズに入ったと感じる。本庄早稲田という駅名だけで判断すると、真の姿を見誤ることになるだろう。

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森口 将之 モビリティジャーナリスト

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もりぐち まさゆき / Masayuki Moriguchi

1962年生まれ。モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『富山から拡がる交通革命』(交通新聞社新書)。

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