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中国の太平洋へのミサイル発射、実は国内向けか ロケット軍は健在だとアピールし称賛されたい

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ICBMを太平洋に発射した中国。近隣国で警戒が広がるが、狙いは海外向けだけでないようだ。

9月下旬に発射されたICBMはDF-31とみられる。写真は2015年の軍事パレード (写真:Getty Images)

9月25日午前10時、中国国防部は、同日午前8時44分に、人民解放軍ロケット軍が太平洋の公海に向けて、訓練用模擬弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)1発を発射したと発表した。予定海域に正確に落下させることに成功したという。

中国が太平洋に向けて長射程ミサイルを発射するのは珍しい。通常は新疆ウイグル自治区の砂漠などに向けて発射する。ICBMを太平洋に向けて発射するのは1980年以来、44年ぶりとされる。

不満を示した日本への未通知

中国国防部はまた、今回のミサイル発射は年度訓練計画に基づくもので、国際法および国際慣例に準拠し、特定の国や目標に向けたものではないとした。しかし、通常と異なる方向へ発射したことに鑑みれば、今回のミサイル発射に何らかのメッセージが込められていると考えるのは妥当だろう。

日本だけでなく、欧米のメディアも、今回のミサイル発射について、その意図を含めて報じた。一部報道は、汚職事件などによって欧米各国が中国ロケット軍の能力に疑念を持っており、抑止力の低下を懸念する中国はその疑念を払拭するために、自らの核兵力を誇示したかったのだと伝えている。

中国公式通信機関である新華社によれば、中国は事前にアメリカやオーストラリアなど「関係各国」に通知した。中国は、効果的な政治的メッセージの発信を企図するとともに、アメリカなどの誤算を回避したかったのだと考えられる。

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