旧ジャニ「超蜜月のTV局」と「推しグループ」の関係 賛否あった「24時間テレビ」の後に見えてきた真実

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さらに今秋ドラマ「あのクズを殴ってやりたいんだ」にもKis-My-Ft2の玉森裕太さんを起用しているほか、毎週2時間の音楽番組「CDTV ライブ!ライブ!」を放送しており、他グループの出演機会を確保しやすいため、事務所と円満な取引がしやすいのでしょう。

フジテレビについては、今秋の新番組「この世界は1ダフル」にSnow Manの渡辺翔太さん、ドラマ「わたしの宝物」にSnow Manの深澤辰哉さん、ドラマ「モンスター」(カンテレ制作)にSixTONESのジェシーさんを起用するなど、個人での起用を進めています。

ただ、主要4局では唯一アーティストが出演するゴールデン・プライムタイムの音楽番組がないほか、昨秋に各グループから出演者を集結させた「VS魂グラデーション」を終了。

以降、今春も「Kinki Kidsのブンブブーン」「トキタビ」「いただきハイジャンプ」「SUPER EIGHTのあとはご自由に」を終了させるなど、各グループの冠番組が減った状態が続き、かつてほどの濃い関係性は感じられません。

今秋ドラマにSTARTOタレントの起用が少ない背景

テレビ朝日も今秋のゴールデン・プライムタイムでは、ドラマ「民王R」になにわ男子の大橋和也さんが出演する程度で、「ミュージックステーション」での関係性が継続されている形に留まっています。

ちなみに今秋ドラマにSTARTOのタレントが少ない理由は、キャスティングの時期によるもの。コロナ禍で撮影スケジュールが乱れ、その後、放送枠や配信作品が増えたこともあってドラマのキャスティング時期が前倒しされていきました。

1年以上前からキャスティングが行われ、それでも「『思い描いた俳優を集められなかった』というプロデューサーが多い」というのが現実。だから、旧ジャニーズが謝罪会見を開き、各局が新規起用見送りを発表してから1年の今秋ドラマはSTARTOのタレントが少ないのです。

逆に「来春以降のドラマでは再び増えていく可能性が高い」ということ。その際、積極的な動きを見せるのはどのテレビ局なのか。

バラエティや情報番組への出演も併せて、日本テレビとTBSがさらに関係性を深めていくのか。それともフジテレビとテレビ朝日が食い込もうとするのか。

私たちは悲劇を繰り返さないために、「両者の関係性にビジネスとして不適切な圧力や過剰な忖度がないか」を注視していくべきなのかもしれません。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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