さよなら!僕らのソニー 立石泰則著
ソニーがウォークマンといった夢のある商品を生み出せなくなって久しい。著者は17年にわたるソニー取材を通し、衰退の背景を活写する。
「コンテンツとネットワークの時代」を掲げた出井伸之前会長は、家電製品を軽視して大きく変質させた。それにハワード・ストリンガー現会長の体制下で拍車がかかる。映画などを映す「箱」にすぎない製品には、価値を見いださなくなった。ソニーのテレビ事業は8期連続で赤字だが、これは安売りが原因ではない。コスト削減の下、独自のデジタル高画質技術を搭載しなくなったためと分析する。
経営の失敗を重ね、ブランド低下を招く。変化に翻弄される現場社員の当惑もリアルに収録されている。
文春新書 871円
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