鉄道とクレカ業者「タッチ決済」駆け引きの裏側 東急「運賃50%オフ」作戦、JRはどう出る?
ひと昔前までは、クレジットカードによる決済といえば、一定の金額以上の取引が対象だったが、タッチ決済の導入で最近は少額の買い物でもタッチ決済という例が増えている。
全国の交通事業者の間でもタッチ決済が急速に普及している。利用者が行う一連の動作はSuica(スイカ)やPASMO(パスモ)などの交通系ICカードと変わらない。前登録もチャージも必要ない。タッチ決済に対応したクレジットカード、デビットカードや同カードが設定されたスマートフォンなどを改札機の専用読み取り機にかざすだけで乗車が可能となる。
改札を出る際はカードを読み取り機にかざすと瞬時に移動距離に応じた運賃が支払われる、いわゆる「後払い乗車サービス」である。
「インバウンド向け」として普及
国内では国際カード首位のVisa(ビザ)が普及に力を入れていることもあり、「ビザタッチ」と呼ばれることもあったが、現在はVisaだけでなくJCBなど他ブランドのカードへの対応も進んでおり、タッチ決済のほうが呼び方としてはふさわしい。
交通事業におけるタッチ決済の歴史は浅い。国内初の事例はバスで2020年7月、みちのりホールディングス(HD)傘下の茨城交通が運行する勝田・東海―東京線の高速バスだった。鉄道業界初の事例は2020年11月、WILLER(ウィラー)グループの京都丹後鉄道である。
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