大和ハウス工業が3年後に売り上げ2兆円、営業利益1200億円の中計発表
大和ハウス工業は8日、2014年3月期に売上高2兆円、営業利益1200億円達成を目標とする3カ年の中期経営計画を発表した。戸建てや商業施設などのコア事業の強化をはかる一方、海外事業、M&Aを含む成長投資に期間中5000億円を投じる。同時発表した11年4~9月期(上期)決算は大幅な増収増益となり、今12年3月期通期会社予想を上方修正した。
中計期間中、売り上げは平均6%、営業利益は同11%の伸びを見込む。セグメント別の計画では、戸建て事業が首都圏など大都市圏を中心とした拠点・要員の拡充や地域特性を生かした商品企画、太陽光発電など環境配慮型商品の展開強化などで、前11年3月期に部門売上高3224億円、営業利益72億円を最終年度に3800億円、190億円に引き上げる。期間中の営業利益の伸び率を最も高く設定しているのが、戸建て事業だ。
絶対額で大きいのは賃貸住宅事業。シェア拡大に向けた拠点・要員拡充とともに管理受託戸数を最終年度に現状7割増の40万戸に引き上げる。これにより前期売上高4961億円、営業利益469億円を最終年度に6100億円、550億円にする計画だ。
また投資計画は、不動産開発(出資含む)に3000億円、海外事業に500億円、M&Aに500億円、設備投資に1000億円の計5000億円。資金は営業キャッシュフロー2600億円と不動産開発の回収2400億円で捻出する。海外事業の売上高は中計達成時に200億~300億円程度とまだ少なく、次期中計で売り上げ貢献する事業にする予定。M&Aは不動産管理会社などを想定している。