マクドナルド、中間期は上場来最大の赤字 上半期の最終赤字は262億円
[東京 12日 ロイター] - 日本マクドナルドホールディングス <2702.T>は12日、2015年1―6月期(中間期)の連結営業損益が182億円の赤字、最終損益が262億円の赤字になったと発表した。いずれも上場以来、最大の赤字幅だが、会見したサラ・カサノバ社長兼最高経営責任者(CEO)は、中間期業績は期初の想定通りと語り、15年12月期通期の見通しは据え置いた。
カサノバCEOは「日本マクドナルドを取り巻く環境は依然として厳しい。ビジネスを回復させるために必要なことは何でもやる」とし、上期は昨年の期限切れ鶏肉使用問題などで傷ついたブランドイメージの回復に注力したと述べた。
同社の発表によると、上期の全店売上高は予想1716億円に対し1720億円となった。既存店売上高は27.7%減の計画に対し27.5%減、当期純損益は282億円の赤字予想に対し262億円の赤字だった。利益面では、上半期で上場以来最大の赤字幅となったものの「ほぼ予想通りに進捗している」と評価した。
既存店売上高は、下期のスタートである7月も12.6%減と2ケタ減が続いているが、カサノバCEOは「リカバリープランの実行により、顧客が戻ってきている。顧客満足度も改善している。対前年比で8月にプラスに転じると考えている」と述べ、従来計画に変わりがないと強調。下期も改善は続くとの見通しを示し、「16年12月期にはプラスに転じる」とした。
2015年12月期は、全店売上高が3820億円(前年比14.4%減)、連結売上高が2000億円(前年比10.0%減)、営業損益が250億円の赤字(同67億円の赤字)、当期損益が380億円の赤字(同218億円の赤字)の見通し。全店売上高は2003年の3867億円水準に低下するほか、2期連続の最終赤字となる。配当は引き続き未定。
上期27店舗で実施した改装は、年間では500店舗を予定。収益性の低い店舗の「戦略的閉店」も約130店舗と、期初の計画通り実施する。
カサノバCEOは「業績の起爆剤は魅力的なメニュー」とし、日本産の食材を使用した新メニューの投入などを計画していることを明らかにした。増田雄高・財務本部上席部長は「バランスシートは健全。借り入れ余力は十分にある」と述べた。
(清水律子)
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