円相場のボラティリティー上昇がさらに加速しそうだ。夏場の流動性低迷が、日本銀行の金融政策を巡る不透明感がもたらす相場変動を増幅させるためだ。
海外時間のドル・円相場のビッド・アスク・スプレッド(買値と売値の差)は最近拡大し、東京時間のスプレッドの大きさと変わらなくなってきている。日銀の利上げリスクが、低金利の円を売って高金利通貨を買うキャリートレードの巻き戻しに拍車をかけ、ドル・円の実現変動率は過去2カ月で最高水準に達した。
オーバーシー・チャイニーズ銀行の外国為替ストラテジスト、クリストファー・ウォン氏(シンガポール在勤)は、市場の流動性が薄くなっているのは「夏季休暇と来週の日銀会合を控えているせいもある」と指摘。「最近の大規模な円ショートの巻き戻しも市場にとっては不意打ち」で、ドル・円の不安定な値動きにつながるだろうと述べた。
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著者:Masaki Kondo
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