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株価に後継者問題…武田薬品ウェバーCEOが激白 社長就任10年、自身で振り返った「成果と課題」

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就任10年目を迎えた武田薬品のウェバーCEO。7兆円を投じたシャイアー買収の成果、停滞する株価、新たな構造改革の中身。本人を直撃した。

200年以上の歴史を持つ武田初の外国人社長に就いて10年を迎えたウェバー氏。「今は本当にエキサイティングな状況だ」という(撮影:今井康一)

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武田薬品工業のクリストフ・ウェバーCEOは今年、就任10年目の節目を迎えた。海外企業の買収や研究開発体制の改革などを強力に推し進め、この間に武田は大きな変化を遂げた(詳細はこちら)。
2019年には、国内企業のM&Aで過去最高額(当時)となる460億ポンド(約6.8兆円)を投じてアイルランドの製薬大手・シャイアーを買収。CEOに就任した2015年時点で約6割だった海外売上高比率は現在、約9割にまで上昇した。
この10年でグローバル化や人材の多様化が著しく進んだ一方、市場の評価は厳しい。2015年には6000円前後で推移していた株価は、シャイアー買収を発表した2018年以降停滞し続けており、足元では4000円台前半で推移する。
これまでの買収や改革の成果をどう見ているのか。ウェバーCEOを直撃した。

10年で、という考え方は今はない

――ちょうど今年で社長となって丸10年。CEOに就任当時、「10年は務める」と公言されていましたが、CEOとしても10年目の年を迎えます。

10年前に私が武田に入ったとき、外国人の社長だということで、多くの方々から「きっと(在任期間が)短いのだろう」とか、「3年いるのですか」「4年やるのですか」などと聞かれたため、「いいえ、マックスで10年やります」とお答えした。

今まで多くの変革に取り組んできて、足元ではデータテクノロジー、AIを使った変革も進み、パイプラインも非常に進捗している。今は本当にエキサイティングな状況だ。コミットメントもずっと強力になった。そのため「この10年で(一区切り)」というような考え方はしていない。

武田は日本企業の中で本当に飛び抜けてグローバル化を果たした。拠点は世界各地に広がり、(執行役員に当たり、各部門のトップで構成される)タケダ・エグゼクティブチームだけでなく社員も、多国籍で構成されるようになった。これでこそ、グローバルな他の製薬企業とも競争していける状態だ。

――就任当時の目標を、現時点でどれほど達成できていますか。

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