当事者すべてを「ハッピー」にしたイランの報復攻撃 イランがイスラエルからの報復を恐れずに攻撃できる理由
本稿執筆時点ではイスラエルからの正式発表はまだないが、2024年4月19日に今度はイスラエルがイランを報復攻撃した。攻撃内容は、イラン同様に「ほどよい」感じのレベルで終わり、この攻撃も「誰もがハッピー」という範ちゅうに入るものだ。
だが、戦争というものは、開戦時は開戦前にシナリオを描き、そのシナリオ通りに進められやすい。戦争初期の影響は、計算できる内容であり、その反響も予想範囲内に収まるものだ。
戦争を始めるのは簡単、止めるのは…
しかし、いったん始めてしまった戦争は往々にして徐々に制御不能となり、戦争の終わらせ方は難しく、当初予想通りにはけっしてならないものでもある。
戦場では、自分が負った傷のことは考えず、相手の傷ばかりを考えてそこを狙って攻撃する。誰もが、ただ勝つことだけを考えて戦う。筆者は、中東という地域での紛争・戦争は、当然、さまざまなストーリーが考えられるものの、結局、「最悪だ」と思われるシナリオが回避されず、実現の方向で動いてしまうと考えている。
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