京葉線の幕張豊砂以外も「イオン前駅」増殖の背景 「ショッピングモールは車で行く」の常識を覆す

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たとえば首都圏のJR東日本の駅で最も新しい千葉市の京葉線幕張豊砂駅(2023年3月18日開業)は、この地に以前からイオンモール幕張新都心を展開していたイオンモールと千葉県、千葉市が協議会を作り、JR東日本に新駅の設置を要請した。

建設費用の半分をイオンモールが負担し、残りを千葉県と千葉市、JR東日本が3分の1ずつ負担したという請願駅である。

イオンモール幕張新都心と豊砂公園
イオンモール幕張新都心と豊砂公園(筆者撮影)

イオンモールはマイカーでの来店を基本としてきたが、近年は各地で渋滞による苦情が出されてきており、選挙や議会の争点になることさえ出てきた。

しかもイオンモールは、イオングループ内ではデベロッパー企業に位置づけられており、自治体や住民との連携・協力を重視し、必要に応じて道路整備や環境保全対応などを計画に盛り込むとしている。

これまでは駅から遠かった

幕張新都心はたしかに京葉線が走っているものの、従来は海浜幕張駅しかなく、イオンモールまで歩くと20分もかかる。これではマイカーで行きたくなるだろう。よって費用の半分を出しての新駅設置となったようだ。

駅名は一般公募された。幕張豊砂は13番目だったが、エリア全体を表す「幕張」と駅の南側の地名である「豊砂」を組み合わせており、イオンモール幕張新都心の所在地も千葉市美浜区豊砂であることから選ばれたようだ。

この駅は蘇我方面に向かう下りホームが地平、東京方面に向かう上りホームが2階になっていることも特徴だ。地下鉄ではよく見かけるが、地上駅では少ない。

幕張豊砂駅とイオンモール幕張新都心
幕張豊砂駅とイオンモール幕張新都心(筆者撮影)
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