FOMC声明は「ハト派的」で利上げ遠のいた? ドル円は再び123円台、円高へ
[ニューヨーク 17日 ロイター] - 17日のニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。16─17日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表された声明で、米経済は回復して年内利上げに十分耐えられるとの認識が示されたものの、2015年の経済見通しが年初の低成長で下方修正された。
声明は思ったほどタカ派的でなく、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期が後ずれしたという市場の見方もあって、ドルが売られた。
ドルの主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は直近で0.75%安の水準。
米利上げ時期についてのアナリストの予想は、9月なのか12月なのかで割れている。
シティのG10FX戦略部門責任者、スティーブン・イングランダー氏は「FOMC 声明は市場予想ほどタカ派的ではなかった」と述べたうえで、利上げ開始について、FR Bは市場が期待していたほど明確な指針を示さなかったと指摘した。
またシャプドレーヌ・フォーリーン・エクスチェンジ(ニューヨーク)のマネジング・ディレクター、ダグラス・ボースウィック氏は「声明はおおむねハト派的でドルは弱い」とし、「FRBは概して、インフレが明確に表れるのを待っており、まだその状況ではないと見ているということだ」と述べた。
ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念で下落していたユーロ/ドル<EUR=>は終盤0.75%高の1.1327ドルで取引されている。
前出のイングランダー氏は、FOMC声明発表前に上昇していた米債利回りが発表後に下落したのは、市場の失望感を表していると指摘した。
またドルは対スイスフランとポンドで1%以上下落した。ドル/スイスフランは1.15%安の0.9215フラン。ポンド/ドル<GBP=>は昨年11月以来の高値水準で1.20%高の1.5826ドルとなっている。2─4月の英平均週間賃金上昇率は、市場予想の前年比2.1%増を上回る2.7%増となり、ポンドの支援要因となった。
ドル/円 終値 123.41/43
始値 124.00/01
前営業日終値 123.35/37
ユーロ/ドル 終値 1.1339/41
始値 1.1269/70
前営業日終値 1.1249/54
*内容を追加しました。
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