普通二輪免許で乗れる英国車トライアンフの魅力 新型「スピード400/スクランブラー400X」試乗
タイヤも前後17インチに太過ぎないサイズ(前110/後150)で、車重171kgと250cc並みの軽量な車体はハンドリングも軽快。1377mmを切るショートホイールベースを生かしてタイトなコーナーもくるくると曲がる。もうひとつ、スロットルバイワイヤーや切り替え式トラクションコントロールなど、電子制御に関しても上級モデル並みに充実している点も注目だろう。
そして特筆したいのが足着きのよさ。シート高790mmはスポーツネイキッドとしてかなり低めで、単気筒ならではのスリムな車体と相まって日常での乗り降りや取りまわしにストレスを感じない。
また、見た目的にもヘッドライトやウインカーを含むフルLEDタイプの灯火類や、多機能LCDスクリーンを内蔵したアナログスピードメーターは高級感があり、タンクまわりのグラフィックもお洒落。こうしたスマートな都会的センスもトライアンフならでは。400ccだからといって手抜きはない。
【スクランブラー400X試乗】ツーリング向きの乗り味
一方の「スクランブラー400X」だが、オンロードもオフロードも楽しく走れる両刀使いのキャラクターに仕上げられているのが特徴だ。エンジンは共通だが専用フレームと長めのホイールベースが与えられ、前後サスペンションのストロークも150mmと足長。フロントホイールも19インチに大径化するなど不整地での走破性を高めているのが特徴だ。また、ハンドルバーも高く幅広でステップバーも立ち乗りに適した形状にするなど、滑りやすいダートでのコントロール性を重視したライディングポジションになっている。
実際に試乗できたのはオンロードのみだったが、跨ってみるとシートが高め(835mm)で車体もひとまわり大柄な印象。そのぶん、上体が起きたゆったりしたライディングポジションでハンドリングも鷹揚(おうよう)だ。とくに19インチホイールにはφ320mmの大型ディスクブレーキが付いているためか、フロントまわりにどっしり感があり、それはそれで高速コーナーでは安定感につながるので悪くはない。ロングサスのおかげで乗り心地も上質だ。
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