三菱ケミカルが株主総会を開催、株主からは株価水準への不満の声も

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三菱ケミカルが株主総会を開催、株主からは株価水準への不満の声も

三菱ケミカルホールディングスは24日、午前10時から東京都中央区のロイヤルパークホテルで定時株主総会を開催した。

2005年に現在の持ち株会社に移行してから6回目となる今回は、前2011年3月期の事業報告とともに、石油化学製品の基礎原料となるエチレンなどを製造する鹿島事業所(茨城県神栖市)をはじめとして、東日本大震災で受けた生産拠点の被害や復旧の状況のほか、会社側が「対処すべき課題」とする今後の経営課題、それに対する戦略の概要などについて説明した。

委任状で参加した7人も含め、今年の出席株主数は885人(昨年は726人)。会社側の説明の後で8人の株主が質問に立ち、議長を務めた小林喜光社長のほか、各部門を統括する担当役員が回答した。質問した株主からは、配当性向の引き上げや提示株主総会前に前期の有価証券報告書を早期開示することなどを要望する意見が出たほか、前期から連結化した三菱レイヨンの統合効果についての説明を求める声などがあった。要望に対して経営陣からは、「貴重な意見としてうかがい、対応できる範囲で検討する」などと回答した。

現在の株価水準(24日の終値は548円)に対する不満を口にする株主もいた。これに対し、小林社長は「私もなぜこんなに安いのかと毎日憤っているぐらいだ。そもそも日経平均株価が過去のピークから大きく下がっている。加えて日本には(資源や税制などの面で他国との)ハンディキャップがある。一方、ケミストリー(化学産業)はこれからの時代のリーディング産業になりうる。当社は今のところ、その中でトップリーダーとして誇りを持っている」と語った。

質問終了後、今回の総会で提案された「剰余金の配当」「取締役7人の選任」「監査役1人の選任」の3議案はすべて賛成多数で決議され、11時45分に閉会した。所要時間は1時間45分(昨年の所要時間は1時間53分)。基本的には大きな混乱もなく流れのままで終了した。

(武政 秀明 =東洋経済オンライン)

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