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「普通の企業」に?NTTの主張はなぜ"浮世離れ"か NTT法廃止がもたらすのは次世代への負の遺産

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長年タブー視されてきたにもかかわらず、突然湧き上がったNTT法の廃止論。昨年末の自民党の提言やNTT側の主張に覚える”違和感”の正体とは。

通信行政の視点が欠如したまま、議論が進められているNTT法廃止論。このままでは負の遺産を残すことにつながりかねない(撮影:今祥雄)

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2023年に突然、降って湧いたように起きた「NTT法廃止論」。それに対し、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルといった通信キャリア各社が大反対していることはご存じだろう。

通信業界から離れた一般の読者からは、縁遠い議論に感じる側面もあるかもしれない。たしかに、ライバル企業がスクラムを組んでNTTと対立している構図からは、通信業界の内輪話のようにも見える。

しかしこの問題は、誰にとっても決して対岸の話ではない。通信サービスが産業の育成、ひいては国力の源としてより重要性を増す中、NTT法は現在も、日本という国の将来を考えるうえで”重要なピース”であり続けているからだ。

「法廃止」の議論は長年タブーだった

NTT法は1984年、郵政省の外郭団体だった日本電信電話公社の民営化に伴い、その資産と管理を引き継いだNTTグループの事業範囲や守るべき責務などを定めるために制定された。そして40年近くにわたって、通信業界の公正な競争を促す後ろ盾になっていた。

NTT法の廃止は、かつてならば議論のテーブルに上げることすら躊躇する話題だった。

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