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脱炭素ビジネスは中国が牽引、米国も巻き返し ブルームバーグNEF専門家に聞く2024年の展望

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ブルームバーグNEFの菊間一柊シニアアソシエイト(撮影:梅谷秀司)
アラブ首長国連邦で開催された「国連気候変動枠組条約第28回締約国会議」(COP28)では、2030年までに再生可能エネルギーの設備容量を3倍に増やすことが合意文書に盛り込まれた。はたしてそれは実現可能なのか。ブルームバーグNEFの菊間一柊シニアアソシエイトに、再エネや電気自動車(EV)など脱炭素関連ビジネスの現状と今後の見通しについてインタビューした。

――COP28の合意文書には「再エネ3倍」が盛り込まれました。

脱炭素化実現のために必要だ。

ブルームバーグNEFでは「2050年ネットゼロシナリオ」を公表しているが、その達成には再エネ投資を今後大幅に増やしていく必要がある。

具体的には、2022~2030年までの9年間で再エネ投資と化石燃料投資の割合を現在の1対1から、約4対1にする必要がある。その後の2031~2040年には約6対1、そして2041~2050年には約10対1へと変えていかなければならない。

すなわち、2050年に向けて、かなり急激に再エネ投資を拡大させる一方、化石燃料投資を縮小しなければ、脱炭素化は実現できない。

2022年の再エネ投資額は化石燃料投資額と拮抗

――足元の状況はどうでしょうか。

2022年に再エネやEVなど脱炭素化・エネルギー転換分野への世界の投資額は1兆1100億ドルで過去最高となり、石油や天然ガスなど化石燃料関連の投資額と同水準になった。2021年比では31%増と大幅に増加した。世界各国が温室効果ガス排出ネットゼロを表明し、取り組みを強めてきたことにより再エネ投資などエネルギー転換への投資は加速化している。

エネルギー転換分野への投資1兆1100億ドルのうち5割近い4950億ドルを再エネ投資が占めている。EVやEVの充電設備への投資も成長が著しく、伸び率は前年比50%以上に達している。

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