ウォール街のトレーダーと米連邦準備制度はここ数年、対立することが多かったが、今回ばかりはほぼ同じ見方をしている。世界一の経済大国がソフトランディングするというかつては考えられなかったシナリオを米国の中央銀行が実現させようとしており、金融の大きな転換が近づいている。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は13日、従来の見通し以上に2024年に積極的な利下げを実施すると示唆し、歴史的な引き締め政策が終了したことをこれまでに最も明確に伝えた。
世界の主要通貨はドルに対して値上がり
これを受け、世界的に株高が進行した。米国債は3月以来最良のパフォーマンスを記録。世界の主要通貨はドルに対し値上がりし、社債価格も上昇した。
高揚感が広がり、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が依然として拡大する景気循環の中でインフレを抑制するという試みにおおむね勝利したと市場は歓迎。安全資産かリスク資産かを問わず最近の値上がりに新たな弾みを加えた。
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