今年いったんは復調したロシア経済。2024年に再び失速するのはなぜなのか。

今年10月、北京で開催された一帯一路フォーラムに出席したロシアのプーチン大統領(写真:Bloomberg)
ロシアの2023年7〜9月期の実質GDP(国内総生産)は速報ベースで前年比年率5.2%増と、前期(同4.9%増)から伸びが加速した。10〜12月期も堅調が続くもようで、ロシア中央銀行は11月7日に公表した『金融政策レポート』で、2023年の実質GDP成長率は2.2〜2.7%増のレンジとなり、前年のマイナス(2.1%減)を取り戻すと予測している。

2022年2月にロシアはウクライナに軍事侵攻を仕掛けた。この事態を受けて、米欧日はロシアに対して経済・金融制裁を科し、それがロシアの経済を圧迫した。特にヨーロッパとの間で築き上げてきたサプライチェーンが寸断され、負の供給ショックが生じたことが大きかった。その結果、ロシア経済は2.1%減というマイナス成長に陥った。
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