対話型人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米オープンAIでは、大多数の従業員が、現在の取締役会メンバーが全員辞任しない限り、最高経営責任者(CEO)を解任されたサム・アルトマン氏に続いてマイクロソフトに移籍すると書簡で警告した。
オープンAIの従業員およそ770人のうち700人余りがこの書簡に署名。20日付の同書簡では「能力や判断力、われわれのミッションと従業員への配慮を欠く人々のために、あるいはそうした人々とともに働くことはできない」と記されている。
アルトマン氏の解任で混乱に陥った
オープンAIは17日、アルトマン氏のCEO職を突如解任。マイクロソフトは20日に、アルトマン氏と共同創業者グレッグ・ブロックマン氏を受け入れ、両氏が新たな社内人工知能(AI)チームを率いると明らかにした。
「われわれオープンAIの従業員がマイクロソフトへの入社を選択した場合、同社が設置する新しい部門で従業員全員にポジションが用意されていることをマイクロソフトは保証した」とオープンAIの従業員は書簡で記している。
共同創業者であるアルトマン氏を解任したことで、オープンAIは混乱に陥っている。同社はベンチャーキャピタルのスライブ・キャピタル主導で、従業員の保有株を企業評価額860億ドル(約12兆8700億円)で売り出す計画の最終調整を行っていた。だがこの週末時点でスライブからの送金はなく、同社はオープンAIに対し、アルトマン氏の退社が影響すると伝えた。
協議に詳しい関係者によれば、一部投資家は保有するオープンAI株式の評価額をゼロに引き下げることを検討している。これには取締役全員に辞任を促し、アルトマン氏を復職させるよう圧力をかける狙いがあるとみられる。評価額が引き下げられれば、オープンAIは追加資金を調達するのが一段と困難になる。
取締役会メンバーの1人で、今回の取締役会の行動の中心的な人物とみられているイリヤ・サツキーバー氏は20日、X(旧ツイッター)への投稿で、アルトマン氏解任の動きに加わったことを後悔していると記した。
オープンAIのサツキーバー氏、取締役会の行動に加わったことを後悔
オープンAI従業員の書簡については、米誌ワイアードが先に報じていた。
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原題:Hundreds of OpenAI Staff Threaten to Defect to Microsoft (1)(抜粋)、*OPENAI STAFF THREATENING TO QUIT OVER ALTMAN EXIT NOW TOP 700
(情報や背景を追加し、更新します)
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著者:Vlad Savov、Ashlee Vance、Edward Ludlow
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