北野武が「本能寺の変」の羽柴秀吉黒幕説を描く 映画『首』、ドロドロの人間性映す

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映画『首』より
映画『首』監督・脚本・編集 :北野 武/出演:ビートたけし、西島秀俊、加瀬 亮、中村獅童、木村祐一、遠藤憲一、勝村政信、寺島 進、桐谷健太、浅野忠信、大森南朋、六平直政、大竹まこと、津田寛治、荒川良々、寛一郎、副島 淳、小林 薫、岸部一徳/上映時間:131分/公開日:11月23日(祝・木)全国公開(©2023 KADOKAWA ©T.N GON Co.,Ltd)

日本が世界に誇る映画監督・北野武の6年ぶりにして監督19作目、構想30年の戦国スペクタクル『首』。今年5月の「第76回カンヌ国際映画祭」カンヌ・プレミアに正式出品され、世界中から熱い注目を集めていた中、いよいよ劇場公開される。

「本能寺の変」の秀吉黒幕説

本作は北野監督の初期代表作の1本『ソナチネ』(1993年)と同時期に構想が生まれ、生前の黒澤明監督が「北野くんがこれを撮れば『七人の侍』と並ぶ傑作が生まれるはず」と期待を寄せていた企画。そこで描くのは、80を超える説があるという「本能寺の変」の、羽柴秀吉(豊臣秀吉)黒幕説だ。

明智光秀を使って徳川家康を殺そうとした織田信長が、光秀の裏切りに遭う。その裏で光秀を動かしていたのは秀吉という構図だ。本作ではその謀略が二重三重に複雑に絡み合って張り巡らされる。

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