酷暑の夏、停電・断水からペットの健康を守る方法 特に注意したいのが「熱中症」疑われる症状は?

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充電容量は機種により小容量から大容量までと充実しています。小容量でも扇風機や冷風機を稼働させられるものが多くあり、安いものなら10000円程度から購入可能です。

冷風機は水が蒸発するときの気化熱を利用し、冷たい風を発生させる機器です。空気がひんやり冷たくなるので、夏の暑さ対策として注目されています。充電式も販売されていて、ポータブルバッテリーと合わせて使用すれば、より長時間稼働させることができます。

また発電機とは、燃料を使ってエンジンを稼働させ、装置内のコイルや磁石を回転させることで電気を得る装置のことです。使用する燃料は軽油、ガソリン、カセットボンベなどのガスになります。屋外に設置し、延長コードを自宅内まで引いて、家電などに接続します。

しかし、稼働音が大きいことから、住宅が密集しているところでは夜間の使用は難しい場合もあります。また、使用後には燃料を抜き取らなければいけないので、メンテナンスに手間がかかります。

防災の用途で用意する場合には、燃料漏れがなく安全であること、長期保管ができること、メンテナンスが簡単なことから、カセットガス発電機を選択する人が多いようです。

電気自動車を電源に利用

そして、停電時でも電気が使える蓄電システム、ソーラー発電システムを導入することも選択肢の1つです。ある程度の費用はかかりますが、安心は担保できます。

最近では、V2H(Vehicle to Home)という電気自動車(EV)に備えられた電気を家庭で利用するシステムが注目されています。停電が起きた場合に、電気自動車のバッテリーに貯めている電気を使用できるので、非常用給電システムとしても注目されています。

停電では水道施設に必要な電力が供給されなくなるので、送水できず断水となります。地震や豪雨で水道管などの破損が生じた場合にも断水します。断水すれば、「洗面や入浴ができない」「トイレが使えない」「調理ができない」など日常生活が著しく制限されることになります。

犬や猫にとっても「ペット用品を洗えない」「食器を洗えない」などの制限が生じます。

人も犬も猫も、断水が数日間に及べば、衛生に関する深刻な問題やストレスの助長、体調の悪化などが生じます。そして、何よりも飲料水を確保できなければ、生命の危険にさらされることになります。

断水した場合は緊急で給水所が設置されますが、水を求める人で長蛇の列ができます。給水車の数が限られていること、誰もができるだけ多くの水を持ち帰ろうと複数の容器を抱えて並んでいることから、なかなか順番が回ってこないのが実情です。

徒歩を強いられる場合もあり、給水所からの水の調達は予想を超えた労力が必要なのです。また、断水は数日から数カ月続く可能性もあるので、最悪を想定しての備えが大切です。

断水に備える方法は、飲料用として備蓄水を用意する、ポリタンクを用意し水を貯めておく(直射日光に当てなければ、水道水は塩素の消毒効果で汲み置いてから3日間は飲料用に使用できる)、ウォーターサーバーを設置しておく、などです。

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