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ヤマト本気の「EC断トツ戦略」営業抜本改革の中身 宅急便と倉庫をフル活用「攻めの営業」に急転換

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現場ドライバーとの連携を深め、グループ総出で大企業から中小企業までの顧客開拓に本腰を入れている。

「ワンヤマト」を掲げた、グループ総出の営業改革が動き出している(写真:ヤマトHD)

特集「ヤマト「EC大改革」の苦闘」の他の記事を読む

「何十万もの中小規模の顧客からグローバル企業まで、宅急便の領域、幅を広げたい」

こう宣言するのは、ヤマト運輸の恵谷洋専務執行役員。営業やグローバル戦略を統括している。個人間を軸に展開してきた「宅急便」だが、今は荷物の9割を企業発の荷物が占める。そこでヤマトはネットワークや現場のオペレーションの改革に乗り出している。これと並行して進めてきたのが営業の一段の強化だ。

現在のヤマトの営業は、EC需要の取り込みから冷蔵・冷凍のクール輸送需要の獲得、さらには顧客のサプライチェーン構築まで請け負うなど、一般的な集荷・配達のイメージから様変わりしつつある。

セールで荷物量5倍!EC事業者の悩み

重点分野の一つがECだ。2020年からEC事業者向けに「EAZY(イージー)」を展開している。宅急便とは別にEC専用のネットワークを構築し、外部委託先の運送会社が運ぶサービスとなっている。日々、宅急便網と調整しながら配達しており、アマゾンや楽天、ZOZO、メルカリ、ユニクロなどが顧客に名を連ねる。

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