楽天証券は、なぜ「マック対応」を強化したのか

「証券売買はWindows」の常識を初めて打破

アップルのマック向けサービスを強化する楽天証券。マック向けの「トレーディングツール」を作るのは同社の懸案の一つだった(写真は同社の楠雄治社長)

ネット証券大手の楽天証券(預かり資産約3.5兆円、総合口座数約183万人)が、アップルの「Mac(マック)」ユーザー向けのサービスを強化している。

2014年末、日本では初めてマック対応のトレーディング(証券売買)ツールである「MARKETSPEED for Mac」サービスをスタートさせたが、今年春には、発注機能を搭載した「バージョン2」をリリース。これでマックだけでなく、MacbookAir、iPhone、iPadなどのデバイスとの連携が一段と便利になった。

なぜMac向けのサービスを強化するのか。同社の戦略について、楠(くすのき)雄治社長に聞いた。

マックユーザーの要望にやっと応えることができた

――マックPCなど、アップルのデバイス向けの証券売買ツールを出したのは、日本では楽天証券が初めてだ。

われわれはネットやコールセンターなどを通して定期的に「VOC」(ボイスオブカスタマー)で顧客の要望をつかむようにしているが、実はVOCでは「早くマックPC向けトレディングツールを作ってくれ」という要望が取引ツール案件で常にトップだった。

複数の個別銘柄の値動きが瞬時にわかり見やすい画面。最新の「マーケットスピード」では、アップルの特性を最大限に引き出した

実際、マックユーザーが10%を超えてきているとも言われており、お客様の声に応えるべき時がきた。一方、デバイスということで行けば、35%(国内株式)、54%(先物・OP)、65%(FX)のお客様が、スマートフォン経由で注文している。

株取引においても、3年以内にスマホの取引客はパソコンを上回ると見ている。

スマホアプリもお客様の利便性を高めるため、継続的に機能強化を行っており、4月に発売されたApple Watchにもすでに対応している。時計を見る感覚でいつでもどこでも株価を確認することができ、さらに指定した株価到達時や最新ニュース発表時にもApple Watchに通知が届く。

日本はiPhoneやiPadのユーザーも多く、「取引はスマホで、通常の口座管理などはPCで」という役割分担ができるようになれば、顧客の利便性とシェア拡大につながる。

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