コロナ禍が明けたこの夏、山に人が戻り始めている。山に登る人が増えると、遭難も増える。
著者は山で行方不明になった人を捜索し、遭難者の家族をサポートする民間の遭難捜索チームの代表だ。家族の苦悩に寄り添った6つの経験談を本に収録した。
──小学生が遠足で登る里山でも遭難があることに驚きました。
遭難と聞くと、プロの登山家が登るような険しい山をイメージするかもしれません。しかし実際には、里山や低い山での遭難がほとんどです。週末のレジャーで訪れて道に迷い、行方不明になるというケースも後を絶ちません。
それもささいなきっかけで道に迷うのです。道案内の看板の向きが風で変わっていた、地図代わりにしていた写真の風景が変わっていたなどです。
私が最初に遭難捜索に関わったのは、小学生が遠足で登ることもある奥多摩の里山でした。この山で、3年間行方不明になっていた方の白骨化したご遺体を見つけました。
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