東邦亜鉛は安中製錬所が一部操業再開、小名浜製錬所は6月上旬に再開へ【震災関連速報】
亜鉛と鉛の製錬大手、東邦亜鉛は、東日本大震災の影響で操業を停止していた安中製錬所(群馬県安中市)の操業を再開した。ただし、前工程である小名浜製錬所(福島県いわき市)の操業が停止中であるため、通常の3割程度の操業にとどまっている。
小名浜製錬所と安中製錬所は、同社の主力製品である亜鉛の製造拠点。海外から輸入した亜鉛原料の3分の2を、小名浜製錬所で加熱してから安中製錬所に輸送し、電気分解して地金に仕上げる。残りの3分の1は小名浜製錬所を介さず、安中製錬所で加熱処理し、地金にまで仕上げる。小名浜製錬所は震災で受電設備や煙突が損傷。安中製錬所は計画停電の影響で操業が止まっていた。
計画停電が終了したため、安中製錬所は操業を再開。ただし、安中製錬所では加熱処理できる分量が限られるため、通常の3割操業にとどまっている。通常操業に戻るのは、小名浜製錬が再開を予定する6月上旬以降にずれ込みそうだ。ただ夏場は電力不足への対応を迫られるため、生産量が減少する可能性もある。
(許斐 健太 =東洋経済オンライン)
(写真は被災前の安中製錬所、東邦亜鉛HPより)
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