ジリ高相場が続く条件と課題を企業再生のプロに聞いた。

冨山和彦(とやま・かずひこ)/経営共創基盤グループ会長。2007年に経営共創基盤(IGPI)、20年に日本共創プラットフォーム(JPiX)を設立し、両社の代表取締役。パナソニックHD社外取締役のほか、日本取締役協会会長としても活躍。(撮影:梅谷秀司)
6月12日発売の『週刊東洋経済』では「3万円時代に勝てる株 株の道場」を特集。16日発売の『会社四季報』夏号では全上場企業平均の営業利益は8.9%増と業績が順調。いち早く四季報を駆使して各種ランキングを作成し、上値余地の大きい銘柄をリストアップ。33年ぶりの大波に乗って欲しい。
ジリ高相場が続くための課題を企業再生のプロに聞いた。カギは、経営者の利益への執着と日本発メガベンチャーの育成だ。
──日経平均株価3万円超えの株価水準をどうみていますか。
2つの点からまだまだ上がってもおかしくない。1つは、もともとPBR1倍割れの会社がいっぱいあったが、東証がこの問題に言及したことで、さすがに反応する経営者が目立ってきた。
もう1つは、日本の大企業は儲からない事業をやりすぎていた。儲からない事業を抱え込んでいるから未来投資をできない。ところが、ソニーグループや日立製作所のように事業ポートフォリオを変えてしっかり未来投資を始める企業が増えてきた。
投資をし続けたからこそ成長できた
──これまでも半導体製造装置などのグローバル企業は一貫して成長をしてきました。
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