東京製鐵は宇都宮工場が圧延、製鋼とも再開、ただ電力調整で操業度低い【震災関連速報】
電炉国内最大手の東京製鐵は、東日本大震災後の影響で停止していた宇都宮工場の操業を再開した。
東京製鐵の宇都宮工場(栃木県宇都宮市清原工業団地)は、地震発生直後に建屋が損傷を受けるなどし、震災当日から操業が止まっていた。設備面の被災状況の確認が長引いたこともあり、3月27日から下工程の圧延、4月2日からは上工程の製鋼(電炉)も再開となった。
ただ製鋼は、電力需要が低く料金の安価な金曜夜から土日までの操業としている。
宇都宮工場は、同社のH形鋼の生産拠点。当面は同じH形鋼を製造する岡山と九州で生産を増やし、対応している。岡山、九州ともに減産を実施していたため、生産余力はあった。また、東北の復興などは、まだこれからで、同社がつくるH形鋼の需要が出てくるのは、秋以降ととらえる。夏場に懸念される停電に対しては、引き続き、週末操業中心で対応する構えだ。
電炉材は、原料のスクラップ価格が調整しており、一方で、復興需要期待から、建材価格は強含んでおり、同社のマージンも正常化しつつある。「東洋経済オンライン」では、設備損壊の影響で特損は見込んでも、営業利益は表記程度とみるが、現時点では具体的な金額が見えていないため、予想は据え置く。今後、具体的な被災額などを見ながら、見直すこととする。
(山内 哲夫 =東洋経済オンライン)
《東洋経済・最新業績予想》
(百万円) 売 上 営業利益 経常利益 当期利益
単本2010.03 105,670 -3,412 -2,910 -6,785
単本2011.03予 152,500 -8,000 -8,000 -8,000
単本2012.03予 168,000 100 100 100
単中2010.09 79,183 -1,516 -1,540 -2,485
単中2011.09予 80,000 -1,100 -1,100 -1,100
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1株益¥ 1株配¥
単本2010.03 -45.6 10
単本2011.03予 -53.7 10
単本2012.03予 0.7 10
単中2010.09 -16.7 5
単中2011.09予 -7.4 5
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