ルネサスエレクトロニクスは生産能力を7割まで回復、停止中の那珂工場も7月の一部再開目指す【震災関連速報】

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ルネサスエレクトロニクスは生産能力を7割まで回復、停止中の那珂工場も7月の一部再開目指す【震災関連速報】

ルネサスエレクトロニクスは6日、震災で半減した生産能力が7割まで回復したことを明らかにした。

震災によって、半導体前工程(ウエハ上に回路を形成する工程)を手掛ける5工場が停止したが、6日時点で、うち津軽(青森県五所川原市)と鶴岡(山形県鶴岡市)の2工場が震災前と同水準の生産に復帰。東京電力の計画停電区域内にある高崎(群馬県高崎市)と甲府(山梨県甲斐市)の2工場も、ウエハテストなど停電の影響を受けない一部の工程で稼働を再開している。

夏場にかけて電力不足が一段と深刻化することが懸念される中、高崎工場と甲府工場では、ガスタービン発電機など自家発電設備の導入も検討している。設備にも被害が及んだ那珂工場(茨城県ひたちなか市)は現在も停止中で、7月からの一部再開を目指して復旧中だ。那珂工場は被災地にあるため、計画停電の対象区域からは外されている。

ルネサスエレクトロニクスは自動車用のマイコンで世界シェア4割。自動車生産の再開を左右するボトルネックと見られており、その復旧動向が注目されている。停止中の那珂工場は同社の自動車用マイコンの25%を生産する。この25%の穴を埋めるべく、最大拠点である熊本工場での代替生産や、半導体受託製造企業、米グローバルファウンドリーズ(シンガポール工場)への製造委託を行う方針だ。

ルネサスエレクトロニクスによれば、5月末までに納期を迎える自動車用マイコンのうち、7割は在庫で対応可能だという。 

(長谷川 高宏 =東洋経済オンライン)

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