中国の科学技術分野には、学問の自由が必須だ 行政主導のシステムに振り回される研究者

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握手を交わす習主席と側近の李強氏
科学技術部を傘下に持つ国務院の総理には、習近平氏側近の李強氏が選任された(写真:ロイター/アフロ)
デカップリングが進む中、中国は科学技術の発展を急いでいる。『財新周刊』3月13日号の社論は、改革開放を重視する立場から学問の自由の必要性を説く。

3月5日から13日まで開催された全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で国務院に属する科学技術部の再編成が行われた。今回の改革により、中国の科学技術の活性化が期待される。

自由な学問環境を

科学技術の発展には制度的保障が不可欠だ。2021年5月の両院(中国科学院および中国工程院)院士大会(2年に1度開催されるトップ研究者の会合)で、習近平総書記は、「より多くの自主権を科学研究機関に移管し、さらなる決定権と資金使用権を研究者に与え、煩雑で不要なシステム的制約から解放する」と述べた。中国が科学技術分野において世界をリードするためには、彼らが才能を発揮できる環境が必要だ。

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