アサヒビール新社長が語る顧客本位経営の神髄 価格競争と決別、「ドライ一本足」脱却進める
37年ぶりの外部出身者の社長就任が話題になったアサヒビール。国内ビール業界のトップ企業をどう率いていくか、松山一雄・新社長に聞いた。
アサヒビールは、看板商品「スーパードライ」の刷新をテコに、2022年のビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)シェア首位をキリンビールから奪還。「生ジョッキ缶」や「アサヒ生ビール(通称マルエフ)」もヒットし、ここ数年、国内ビール業界でもっとも勢いがあると評される。
その立役者が3月、新社長に就任した。松山一雄氏(62歳)だ。P&Gなどを経て2018年にアサヒビール入社。中興の祖ともいわれる樋口廣太郎元社長以来、外部出身の社長は37年ぶりだ。松山氏のもとでアサヒビールがどう変化したかや、今後目指す将来像まで、松山新社長に聞いた。
ビール会社も変化が求められている
ーーアサヒビールでは37年ぶりの外部出身社長になります。社長就任を打診されたときはどのように感じましたか。
2022年12月頃、アサヒグループジャパンの濱田賢司社長に直接告げられたが、まさか業界経験がほとんどない私が社長になるとはと、すごくびっくりしたのが本音だ。ある意味、業界関係者にとってもショックなのではないかと。
ただ、私はこの4年半一生懸命働いてきたアサヒビールがとても好きだ。いまは会社や業界をもっと盛り上げていきたいという気持ちがある。現在はお客様が求めるものも多様化してきており、ビール会社も変わっていかないといけない。その中で「(外部出身者でも)もっと思い切ってやれ」というメッセージだと受け止めている。
――アサヒビールに入社した経緯を教えてください。
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