微アルコールでアサヒが狙う新市場 苦境の酒類業界で定着するか
次々と投入される度数1%未満の商品は、消費者の間に定着するか。
9月28日、アサヒビールが缶入りハイボール「アサヒ ハイボリー」を発売する。ハイボールとはいえ、アルコール度数はわずか0.5%だ。
同社は目下、「微アルコール」と呼ぶ低アルコール商品の品ぞろえを強化している。ハイボリーは2021年3月に発売した度数0.5%のビール風味飲料「アサヒ ビアリー」に続く商品となる。
サッポロビールも度数0.7%のビール風味飲料「サッポロ ザ・ドラフティ」を9月14日に発売する。缶のラベルで強調されているのは「微アルコール」の文字だ。
ザ・ドラフティの販売目標は発売後約4カ月で30万ケース(1ケース=大瓶633ミリリットル×20本換算)。年間約1300万ケースを販売する看板商品「黒ラベル」に比べると規模は小さいが、商品発表の会見で野瀬裕之社長は「(新商品によって)新しいカテゴリーをつくりたい」と意気込んだ。
アサヒのビアリーの製法は、ビールを一度造ったうえでアルコールを抜くというもの。サッポロも生ビールを原料とし、そこに工程を重ねることでアルコール度数を低くする。結果として、通常のビールよりも製造コストがかかってしまう。
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