バーゼルⅢの衝撃 大山剛著
未曾有のグローバル金融危機に対応して、新たな国際金融規制ルール「バーゼルⅢ」(新BIS規制)が策定され、2012年末より導入される。
今回の震源地は「北大西洋地域」であり、日本の金融システムはほぼ健全さを維持していたにもかかわらず、再発防止のためと、英米主導で身勝手な問題の普遍化を強いられている。
影響はまず「所要自己資本の質と水準」で表われる。邦銀も、実質で現行の5倍相当の資本が求められる。即座の対応は難しく、資産の圧縮、つまり「貸し渋り」をせざるをえなくなりそうだ。
日本の金融の未来像からすれば、金融規制の単純化、裁量余地の最小化、リスクスコープの拡大などにも真剣に対応しなければ、金融立国の道はさらに遠のくことになる。
バンカーなら誰もが知っておくべき新規制の内容理解に加え、戦略なき政府・当局に導かれる悲哀が伝わってくる1冊だ。
東洋経済新報社 2520円
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