富士通は震災後に停止した全工場が4月3日までに操業再開へ【震災関連速報】
富士通は震災の影響を受けているグループ7社9拠点を、4月3日までに操業再開する。28日、新たに操業を再開したのは3拠点。会津若松の富士通セミコンダクターと富士通セミコンダクターテクノロジ。福島県伊達市の富士通アイソテックのデスクトップPCラインも再開した。半導体の前工程を担当する富士通セミコンダクター岩手工場は、4月3日から一部で操業を再開する。ただし、再開は一部にとどまり本格稼働には時間を要しそうだ。
とくに、半導体製造関連のセミコンダクターなど3社5拠点では、電力の回復がいまだに安定せず、水、重油などのインフラも万全とはいえない状態だ。自家発電も急場のワンポイントならともかく、工場全体を安定稼働させるだけの規模ではないため、インフラの回復を待っている状態だ。
このため、現時点では部品不足には至っていないが、ディスプレイ関連など生産企業の被災による品薄状態が続けば、今後資材不足の懸念も出てくる。
また、アイソテックでは、PCより一足早く操業を再開していたPCサーバーが28日から生産能力が100%復旧したため、一時検討していた石川工場への一部生産シフトは取り止めとなった。
富士通では、今後は中長期的なリスク分散の観点から、生産の再配置を検討していくことになる。
(小長 洋子 =東洋経済オンライン)
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