4年目の移住者語る「田舎のルール」に今感じる事 池田町7カ条「都会風吹かすな」に隠れた感情

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男女の役割分担が明確に分かれているのが田舎だ。移住先を探して全国各地を回る中では、移住者の先輩から「女性は発言権すらない」と聞き、前時代的な価値観が今も残っているのだと思った。

ただ、実際に田舎に住んでみると、男尊女卑というより、田舎には田舎の論理や考え方があるように見える。野良仕事や草刈り、薪割りといった体力仕事や、インフラ整備や土木工事などをめぐる行政との交渉、山の管理といった仕事は男性が優位性を発揮する。

こうした事柄は、男性に任せておけばいいという考え方が田舎には存在するようだ。女性も男性の存在には大きく助けられていると考え、それに乗っかっているのだろう。結果的に自治会の会合でも、男性が主導して物事を決めている。

草刈りや自治会活動の重い責務

現在の場所に移住してきたのは、集落に知人の移住者がいたためだった。田舎に居を移すに当たって、田舎という未知に対する不安がぬぐえなかった筆者にとって、「年に2回の行事がある程度で、田舎暮らしで求められる田舎的な義務も少なく、集落は助け合いをモットーとしており、暮らしやすい」と勧められたことは大きな安心材料になった。

だが、実際には、もう少し田舎暮らしで求められる負担は大きい。集落の自治会加入に当たって、管理する土地で雑草を放置してはいけないという決まりがあり、5月から10月にかけ、最低でも3回程度は私有地の草刈りが必要になる。

さらに、地区の草刈りが年に2回ある。エンジン式の草刈り機は、1時間もやっていると手が痺れてきて感覚が麻痺し、この作業は苦手であるが、田舎暮らしを続ける限りは避けては通れない。

そのほかにも、自治会の会合が4回、「組」と呼ばれる集落の班ごとの務めもある。現在、筆者はその班長を担っており、毎月2回配られる広報誌を組に所属する7軒に個別配布しなければならない。

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