日本の2022年通年の貿易収支(通関、速報値ベース)は20兆円の赤字と、金額としては過去最大の赤字額を記録した。対名目GDP(国内総生産)比では3%台半ばとなる見通しで、これは1957年以来65年ぶりの水準となる。
年間輸入総額は118兆円と初めて100兆円を超えた。前年比39%増は79年に記録した同45%増に次ぐ数値だ。輸入の対名目GDP比は20%を超える見通し。データをさかのぼれる50年代後半以降でこれほどの水準に高まったことはない。
貿易赤字は増加との予想も
これだけ大幅な貿易赤字の増加の要因を相手国別に見ると、中東諸国とオーストラリアに対する貿易赤字の増加が目立つ。今や日本の貿易赤字の47%は対オーストラリアの赤字だ。日本はLNG(液化天然ガス)の4割、石炭の7割を同国から輸入している。石炭輸入額は5.3兆円と、サウジアラビアからの原油輸入額(5.2兆円)よりも大きい。
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