トルコ南部で6日に大規模な地震が相次ぎ、トルコと隣国シリアの死者数は計2500人を超えた。夜になり降雪が強まる中、大勢の人々が寒さに耐えている。
トルコの災害緊急事態対策庁(AFAD)によると、最初の地震は同日未明にガジアンテプ付近で発生。地震の規模はマグニチュード(M)7.7だった。その9時間後には、最初の震源地のすぐ近くでM7.6を計測する2回目の地震が起きた。
大勢の人々が暖房用のガスや電気、乗用車用燃料もない状態で夜を過ごしている。当局は主要石油パイプラインの被害状況を確認する作業を進める中、地域の石油積み出し港向け原油輸送を停止した。
トルコのエルドアン大統領は「100年に一度の大震災だ」と述べ、1939年に約3万3000人の死者を出した大地震になぞらえた。今回の地震の死者数がどこまで増えるのか推測できないとも語った。これらの発言は2回目の地震が起きる前に行われた。トルコはその後、7日間の服喪期間を宣言した。
AFADによると、6日遅く時点でのトルコの死者は1600人余り、負傷者は1万1000人強。AP通信によると、シリアでは政権支配地域で約540人が死亡。反体制派が支配する北西部の勢力は死者が少なくとも380人に上ると説明した。
トルコの空港少なくとも4カ所にも被害が出た。がれきの下に閉じ込められているとみられる人からの救助要請をソーシャルメディア経由で追跡していた当局が明らかにした。エルドアン大統領によると、2800棟余りの建物が倒壊した。