プライムアースEVエナジー、宮城工場停止の穴は湖西の増強で埋める【震災関連速報】
ハイブリッド車用電池パックシステムの専門メーカーであるプライムアースEVエナジー(本社:静岡県湖西市、林芳郎社長)では、東日本大震災で被害を受けた宮城工場(宮城県黒川郡大和町)での生産が止まっている。同社はトヨタ自動車が80.5%、パナソニックが19.5%を出資する合弁で、トヨタ製ハイブリッド車の電池パックシステム生産の根幹を担っている企業だ。
約500人の従業員は全員無事だったが、生産設備の一部に損傷を負った。詳細は精査中だが、長期間かけて修理が必要なほどのダメージは見つかっていない。電力供給はすでに復旧しており、今後はガス、工業用水などの回復を待ち、生産再開への道筋をつける。
宮城工場ではトヨタのプリウス、カムリハイブリッド用の電池パックシステムを製造しているが、それぞれ湖西の大森工場、境宿工場でも生産している。そのため、社内の配置転換により湖西の2工場で生産要員の増強が始まっている。同社では、来週にかけて増産体制が立ち上がれば、宮城工場停止による不足分は当面埋められるとみている。
ただ、トヨタでは2012年末までに11車種の新型ハイブリッドを投入する計画で、今後はハイブリッド車部品の需要は大きく増える。また東北では、今年暮れに系列車体メーカー、関東自動車工業の岩手工場でヴィッツベースの新開発ハイブリッド車の生産が始まる。今後の需要拡大局面に間に合わせるため、プライムアースでは宮城工場の再稼働に向け全力をあげる構えだ。
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