三井金属は福島の自動車用ドアロック工場で一部稼働停止続く、八戸の製錬工場や埼玉・上尾の伸銅品なども生産再開メド立たず【震災関連速報】
非鉄金属大手の三井金属鉱業は、東京電力福島第1原子力発電所の事故の影響で、子会社、三井金属アクトの石川工場(福島県石川郡石川町)の一部操業を停止している。子会社の八戸製錬(青森県八戸市大字河原木)、埼玉県上尾市の伸銅品や銅箔の生産設備も、22日午後時点で依然として操業停止中で、再開のメドは立っていない。
石川工場では、三井金属の部品事業の主力製品である自動車用ドアロックを製造している。同工場は福島第一原発から約60キロメートルの距離にあるが、事故を受けて部品調達が滞り、3月16日午後から全面的に操業を停止、従業員を自宅待機としていた。その後、部品調達の状況が改善し、21日から部分的に操業を再開したものの、全面稼働には至っていない。
一方、八戸製錬工場はその後の調査から、地震の影響で「精留塔」と呼ばれる設備の内部にある耐火れんがが崩れていることが分かった。同工場は津波で冠水した影響で、電気関連の設備の通電にも問題が発生しており、現在その点検作業も実施されている。
埼玉県上尾市の生産設備も、計画停電の影響で操業再開のメドが立っていない。地震による被害の全面復旧には、まだ時間がかかりそうだ。
(許斐 健太 =東洋経済オンライン)
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