日本精工は埼玉工場の復旧を完了、福島は本格的な再開に要時間か【震災関連速報】
ベアリング国内最大手の日本精工は18日、東日本大震災の影響を受け操業を停止していた埼玉工場(埼玉県羽生市)について、揺れによって位置ずれを起こしていた機械の復旧が完了したと発表した。今後は東京電力による計画停電に対応しながら、生産を続けていく。
福島工場(福島県東白川郡棚倉町)も、15日夜間から一部で生産を再開。17日からは通勤バスを運行して従業員の通勤手段を確保し、稼働停止の続いている部門でも機械の復旧などに努めているという。ただ、電力状況が依然として不安定であるため、本格的な稼働再開のメドはついていない。
今後は、サプライヤーや顧客の被災状況も焦点となる。主要顧客である自動車メーカーが稼働を停止しているほか、原材料不足、配送障害なども予想される。復旧した埼玉工場のほか、藤沢工場(神奈川県藤沢市)、NSKステアリングシステムズの2工場(群馬県前橋市)、NSKプレシジョンの2工場(群馬県前橋市、埼玉県羽生市)、NSKニードルベアリング(群馬県高崎市)、NSKマイクロプレシジョン(神奈川県藤沢市)の各工場は、東京電力による輪番停電の対象区域。日本精工は11日、大塚紀男社長を本部長とする地震対策本部を設置。事業所の復旧や今後の品質確保について、検討を重ねている。
なお、日本精工では、今回の大震災に対し、グループとして1億円、日本精工部課長会から200万円、日本精工福祉基金から200万円の義援金拠出を決定している。
(小河 真与 =東洋経済オンライン)
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