TOTOは東電・福島原発に近接するセラミック2工場で操業再開のメド立たず【震災関連速報】
衛生陶器国内最大手のTOTOは、東日本大震災の影響により、セラミックス関連の2工場とウォシュレット製造の1工場が操業を停止している(3月16日現在)。
このうち、操業停止が長引きそうなのが、福島県双葉郡に立地している、ファインセラミックの2工場だ。楢葉工場(同郡楢葉町南工業団地)、富岡工場(同郡富岡町富岡工業団地)とも、福島原発に近接しており、避難対象地域に含まれている。そのため、現時点では操業再開のメドが立っていない。
茨城県桜川市西小塙にあるTOTOウォシュレットテクノの茨城工場は、建屋の一部に損傷があるものの、生産に支障を来たすほどではないという。ただ、断水のために16日現在、生産を停止している。
そのほか、関東圏で実施されている計画停電により、茅ヶ崎工場(神奈川県茅ヶ崎市本村)、TOTOハイリビングの茂原工場(千葉県茂原市本納)、TOTOバスクリエイトの佐倉工場(同佐倉市大作)、TOTOプラテックの勝浦工場(同勝浦市松野字蓮ケ台)については、生産・出荷が遅れる可能性があるという。
TOTOでは、張本邦雄社長を本部長として、福岡県北九州市の本社内に対策本部を設置。すでに、東北、関東圏で働く従業員の安否確認を済ませており、全員の無事を確認している。現在は、避難対象となったセラミック2工場の従業員に対し、避難場所の手当てを行っているほか、生産体制の復旧に向けた準備を進めている。
また、被災地の復興に向けて、グループとして1億円の義援金を寄贈することを決めた。そのほか、ウォシュレットテクノ社が茨城工場のある桜川市に別途100万円を寄贈する意向だ。
(猪澤 顕明 =東洋経済オンライン)
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