カネカの鹿島工場は操業停止が長引く懸念も【震災関連速報】

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カネカの鹿島工場は操業停止が長引く懸念も【震災関連速報】

樹脂や化成品、合成繊維、食品などを多角展開する化学メーカーのカネカが、東日本大震災の影響で稼働を停止した鹿島工場(茨城県神栖市東和田、同東深芝の2カ所)は、稼働再開に手間取る可能性が出てきた。

鹿島工場では、塩化ビニール樹脂や発泡ポリスチレンなど複数の化学品を生産している。震災による人的な被害はなく、設備の損傷も比較的軽微だったものの、近隣から供給を受ける工業用水や蒸気などが十分に調達できない状況にあるという。15日時点で稼働再開のメドは立っていないもようだ。

また懸念されるのは、カネカが原料の供給を受けている三菱化学の鹿島事業所(茨城県神栖市)が、稼働再開に時間を要する見通しにあることだ。カネカの鹿島工場は、三菱化学の鹿島事業所を軸とする石油化学コンビナートの中にあり、コンビナートに属する20数社の原料は三菱化学が供給している。

しかし、三菱化学の鹿島事業所は、東日本巨大地震の影響を受けて操業を停止。稼働再開の見込みが立っていない。三菱化学によれば、桟橋などのインフラに影響を受けており、短期で復旧するのは困難だという。カネカは原料のすべてを三菱化学に頼っているわけではないが、調達に不安が生じるおそれもある。カネカの鹿島工場は操業停止は長引く可能性がありそうだ。

(武政 秀明 =東洋経済オンライン)

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